



第二十一帖「少女」次代を見据える源氏 夕霧にスパルタ教育
【今回の源氏物語解説】第21帖の「少女」は、光源氏三十三歳から三十五歳にかけてのことです。彼が33歳の春、亡くなった葵の上の息子で表向き長男にあたる夕霧が元服しました。通常、高貴な家の子はすぐに貴族となって朝廷に仕えるのですが、光源氏は、夕霧に低い位しか与えず、さらに職に就かせず大学で勉強させることとしました。自分の亡き後に夕霧が政治家として独り立ちできるよう、敢えて厳しい方針を取ったのです。 ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と、舞台朗読などで活躍されている斉藤由織さんの原文朗読でお伝えする、源氏物語を知るためのポッドキャストです。源氏物語の雅(みやび)な世界観とストー…

第二十帖「朝顔」青春の終わりをかみしめる光源氏
【今回の源氏物語解説】第20帖の「朝顔」は、光源氏三十二歳の秋のこと。彼は十代から長く言い寄り続けてきた朝顔の姫君に心が傾き、彼女を訪ねます。が、朝顔の姫君は、光源氏の求愛を一蹴します。その本心は、彼の妻や恋人のひとりとして埋もれるよりも、仏道にいそしみたいというものでしたが、光源氏は彼女の思いを察することもなくいらつきます。 一方、彼の心変わりを心配した紫の上は本気で拗ね‥ ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と、舞台朗読などで活躍されている斉藤由織さんの原文朗読でお伝えする、源氏物語を知るためのポッドキャストです。源氏物語の雅(みやび)な世界観とストーリーを堪能できます…

第十九帖「薄雲」明石の姫を引き取る源氏 出生の秘密を知る帝
【今回の源氏物語解説】第19帖の「薄雲」は、光源氏31歳の冬から翌年の春にかけてのことです。この冬、光源氏は明石の御方を説得し、姫を引き取って紫の上の養女としました。明石の御方は悩んだものの姫の将来を思い、泣く泣く受け入れました。 年が明け、藤壺が重い病に倒れ‥ ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と、舞台朗読などで活躍されている斉藤由織さんの原文朗読でお伝えする、源氏物語を知るためのポッドキャストです。源氏物語の雅(みやび)な世界観とストーリーを堪能できます。令和6年のNHK大河「光る君へ」の主人公は紫式部でした。ドラマの復習にも最適です。 ■山本淳子‥京都先端科学大学…

第十八帖「松風」明石の御方が姫を連れ上京 3年ぶりの再会
【こちらもおすすめ】『産経新聞 注目の記事から』産経新聞社のWEB「産経ニュース」から、アクセスの多かった記事を短くコンパクトに紹介するニュース番組 ・Spotifyで聴く(リンク) ・ApplePodcastで聴く(リンク) ・Amazon Musicで聴く(リンク) 【今回の源氏物語解説】第18帖の「松風」は、光源氏31歳の秋のことです。源氏は二条東院を造営して、明石の御方と姫に上京を促しますが、御方は身分の低い自分が光源氏の他の妻たちと同じ邸宅に住むと思うと気が進みません。そこで父の明石の入道は、熟考の末、妻の明石の尼君が所有する、京の嵯峨野の大堰川、現在の保津川の畔の邸宅を改築し、…

第十七帖「絵合」復権した光源氏 ライバルと競うも我が世の盛り
■こちらの番組もおすすめです 『奥山景布子のイマドキの源氏物語』小説家・文学博士の奥山景布子先生による講演をポッドキャストで。源氏物語の社会背景を現代用語で読み解き分かりやすく解説。 ・Spotifyで聴く(リンク) ・ApplePodcastで聴く(リンク) ・Amazon Musicで聴く(リンク) 【今回の源氏物語解説】第17帖の「絵合」は、光源氏31歳の春のこと。明石から戻って3年、13歳の冷泉帝も即位してはや2年です。故六条御息所の娘で22歳の前斎宮(さきのさいぐう)は、藤壺中宮の後押しで冷泉帝に入内し、梅壺の女御となりました。後宮にはすでに、もとの頭の中将、今は権中納言の娘で1…

第十六帖「関屋」 若き日の恋の後日談 空蝉との再会
■こちらの番組もお勧め『奥山景布子のイマドキの源氏物語』 小説家・文学博士の奥山景布子先生による講演をポッドキャストで。源氏物語の社会背景を現代用語で読み解き分かりやすく解説。 ・Spotifyで聴く(リンク) ・ApplePodcastで聴く(リンク) ・Amazon Musicで聴く(リンク) 第16帖の「関屋」は、第2帖の「帚木」と第3帖の「空蝉」に描かれた、光源氏若き日の恋の後日談です。二つの巻で、光源氏は17歳。ある受領の邸宅でたまたま同宿した人妻・空蝉と一夜の契りを結びました。ところが、彼女は高い矜持を持ち、彼女の弟・小君を味方に付けて迫る光源氏を拒み、蝉の抜け殻のような衣一つ…

第十五帖「蓬生」いちずに待ち続ける女の思いに心打たれる源氏
第15帖の「蓬生」は、光源氏26歳の須磨下向から、帰京後の29歳までにあたります。この巻が描くのは、貧困と孤独に耐えながら、愚直にも光源氏を待ち続けた末摘花の物語です。 末摘花は、第6帖で光源氏が18歳の時に出会った女君で、故常陸宮の姫という高貴な血統ですが、顔立ちが大変個性的で、特に鼻の先が赤いのが特徴です。そのため、植物のベニバナの別名をとって、光源氏は彼女を「末摘花」と呼んでいました。 光源氏が都から去ると、末摘花の生活は悪化の一途をたどりました。しかし、彼女は父から譲り受けた住まいを離れず、ひたすら源氏を待っていました‥ ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と…

第十四帖「澪標」復権の光源氏に娘誕生 開ける運命
第14帖の澪標の巻は、光源氏28歳の冬に始まります。明石から帰京した光源氏は早速、父の故桐壺院の冥福を祈る法事を行い、人望を集めました。 翌年春、東宮が11歳で元服し、冷泉帝として即位しました。世間は桐壺院の末息子と見ていますが、実は光源氏と藤壺の秘密の息子です。桐壺院の遺言に随い、光源氏は内大臣となって新帝を支えました。 一方、明石の君は、明石の地で姫を出産し‥ ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と、舞台朗読などで活躍されている斉藤由織さんの原文朗読でお伝えする、源氏物語を知るためのポッドキャストです。源氏物語の雅(みやび)な世界観とストーリーを堪能できます。令和6…

第十三帖「明石」亡父の愛と夢、亡母につながる縁、そして高まる恋心
第13帖の明石の巻は、光源氏27歳の春に始まります。須磨での光源氏の住まいが落雷に見舞われ、避難先に父・桐壺院の亡霊が現れました。「住吉の神に従いこの地を去れ」。父にそう命ぜられた光源氏は、翌朝、舟で明石に移ります。迎え取った明石の入道は豊かで、邸宅はまぶしいほどに豪華でした。 初夏、入道は娘・明石の君のことを語り、光源氏に嫁がせたいと願います。光源氏は彼女と文を通わせ、所柄に似合わない教養に驚き、惹かれていきます... ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と、舞台朗読などで活躍されている斉藤由織さんの原文朗読でお伝えする、源氏物語を知るためのポッドキャストです。源氏物語…

第十二帖「須磨」失脚した源氏 流離の地で試練を乗り越え成長
第12帖の須磨の巻は、光源氏26歳の春に始まります。今上・朱雀帝の母で光源氏を憎む弘徽殿の大后と、その実家・右大臣一派の陰謀で、光源氏は朱雀帝に対する謀反の濡れ衣を着せられ、官位を剥奪されました。そのため光源氏は、さらに重い処罰の下る前に、都を出て須磨に引きこもりました。 須磨は寂しく、心の支えは都との文通ばかり。秋八月、荒涼とした夜長に、光源氏は涙を流します‥ ■【この番組は‥】紫式部の研究者・山本淳子先生の解説と、舞台朗読などで活躍されている斉藤由織さんの原文朗読でお伝えする、源氏物語を知るためのポッドキャストです。源氏物語の雅(みやび)な世界観とストーリーを堪能できます。令和6年の…